数学一般-2)-2. 実数の世界:実数は無理数と有理数から成りたち、連続性をもつ。ちなみに、無理数は “無理”な数 ではなく、”理数”の無い数。

2) 実数・虚数

実数の世界は、有理数と無理数で成り立つ

実数は”個々の存在そのものに連続性という極限概念がある”、、なんて聞くと何じゃ?となるが、要は”数字が切れ目なく連続して繋がっている点の集合”であるという事。

実数の連続性とは以下の事である。


二つの実数列、

  • a1, a2,…, an
  • b1, b2,…, bn

が以下の性質を満たすとする

  • a1 < a2 <…< an (nは昇順)
  • bn <…< b2 < b1 (nは降順)
  • bn– an -> 0 (n -> ∞)

この時、ただ一つの実数αが存在し、

  • an < α < bn

が成立する。


わかりにくいので、ちょっと並びなおせば


a1 < a2 <…< an < α < bn <…< b2< b1

と並べた時に、この式を満たす実数αが常に一つ存在する。


つまりnを無限大にする極限では、 anbnは同じ数字に行きつき隙間はできない
->連続である。

さて、ちなみに、実数が有理数&無理数からなっている事から気づくべきだったんだろうけど、、

無理数は無理な数じゃなくて、”理数が無い数”(無・理数)。
有理数は”理数が有る数”(有・理数)。

実数の世界は、理数のあり/なしの二つで分類されている。

まずはここから、

では、、、理数って何だ?この日本語知らない。

有理数と無理数は比で表現できるかどうか

で、調べると有理数はRational Number。 つまり比(Ratio)で表現できる数。

で、ここでの比とは、

  • ベースとなる値(a)に対するある値(b)の比の事。

つまりb/aであらわされる数(a,bは整数で互いに素、a≠0)。

なんだ、有理数ってざっくりいうと、分数って事かい。

ちなみに、a=1の場合は整数。

で、反対に、無理数は比(分数)で表現できない数
Ir-rational number)。

平方根とかπとかeとか

つまり有理数、無理数の区別は、分数の形で表すことができるかどうかだけ
(もちろん整数を使った分数だけど)。

となると

  • 有理数
    :分数で表現できる数
    (Rational Number)
  • 無理数
    :分数で表現できない数
    (Irrational number)

(しかしまぁ、訳した人も有比数&無比数とかで訳しておけばいいのに。。。)

実数起点で分類すると(分数観点)

さてまとめると、、こんな感じ。有理数と無理数は、分数かそうでないかで分類される

無理数は実数からみると多数派

さて、有理数は実数全体からすると、特殊な性質をもった数字のグループである。
(分数であらわされる数字)

ある意味特殊部隊。無理数枠に入る数字の方が主流派。
(実数からすると無理数の方が普通な数字の集まりのグループ)

有理数側の見方を変える

そこで、有理数側の見方を変える。

有理数は簡略表記がされているだけであり、 実数としてみると、無理数の様に実は小数点以下も無限に続いている、と見方をかえる
(有理数も連続性という極限概念を持つことから)。

つまり、1はたまたま1と表記できるだけであって、

ホントは1.000・・・である と。

有理数/無理数を全て無限小数としてしまえば、以下の表から

  • 有理数:循環する無限小数
  • 無理数:循環しない無限小数

の循環するかしないかの基準のみで二つに分類されているとも見る事ができ、また共に無限小数(実数は全て無限小数)と理解もできる。

再度、実数起点で分類(無限小数観点)

有理数と無理数の違い

まとめなおすと、以下。

再度

  • 有理数は全て”循環する無限小数”
    :(何桁かの)同じ数字が無限に繰り返す
  • 無理数は全て”循環しない無限小数
    :不規則な数字が無限に続く

-> 小数が循環すると有理数、循環しないと無理数

さてごちゃごちゃと書いたが、単に”有理数/無理数問わず、どの実数も常に無限の小数を持つ数”、であるという事を言いたいだけ

この有理数/無理数に差異がない事の感覚的な理解が、全ての実数に

  • 個々の存在そのものに連続性という極限概念がある事

の理解への手助けとなるかなぁと

実数の世界

実数は ”連続性という極限概念を持つ” が、これは

”実数軸上の点の集合(数直線)であり、切れ目なくつながっている連続した点の集合”ということ。

つまり連続性を持つことから、実数としての点は一点のみ存在するが、値を表すとき小数点は無限に続く数字というのが本来の姿。

一見、整数のように切りのいい数字に見えても、実数の世界では、小数点以下に0が無限に続いている(1 -> 1.000・・・)。<-切りがよく見えるのは、この小数点以下の0を省略している過ぎない。

加えて、有理数だけでは実数の世界(連続性)が成り立たない。無理数が加わってはじめて実数の世界が成り立ち、数字の連続性が保てる。

再度、有理数/無理数の違いは、無限に続く小数点以下に規則性がある/ 規則性がないの差

-> 循環するか、しないかだけ。(上述)

有理数、無理数が合わさり、小数点が共に無限につづく事が、隙間のない実数の連続性を保たせている

追記

無理数は、毎度一匹狼的に特殊な有用な数字と個別に導入されるから、とっつきにくいことこの上ない。(平方根とか円周率πとか自然対数のネイピア数eとかとか)。

有益な無理数のみに、記号を与えられている(πとかeとかルート記号(√)等々)。表現できないので、一つの記号で正確に記載できるようにしている。
(これは、1とか1/2とか書いているのと差はない。)

特別扱いだし、不規則な小数点以下が無限に続く数字だし、整数->有理数の世界から入ると印象悪し。。加え簡易的に記載をする事ができない。

ただ、正確に表記できない無理数は無限にあり、有理数の方がある意味特殊。

まぁ、1=0.999・・・を聞いて、そりゃそだろと、違和感がなければこの辺は大丈夫。

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