どんな数字でも0乗すれば”1”
0のかけ算はなんでも0になるのに、0乗になるとなんで全部1なの?と聞かれた。そういうルール?と。
こちらは、定義通りの単純な指数の計算結果
\( a^b= \underbrace{a~\sf{x}~\it{a}~\sf{x}~\cdots~\sf{x}~\it{a}}_\sf{aがb個} \) ・・・① と \( a^{-b}=\displaystyle\frac{1}{a^b}=\displaystyle\frac{1}{\underbrace{a~\sf{x}~\it{a}~\sf{x}~\cdots~\sf{x}~\it{a}}_\sf{分母にaがb個}} \) ・・・② を使って、①と② を掛ける事で \( a^0 \) で求めている。
つまり、\(
\require{cancel}
a^b \times a^{(-b)}=\displaystyle\frac{\bcancel{a~\sf{x}~\it{a}~\sf{x}~\cdots~\sf{x}~\it{a}}}{\bcancel{a~\sf{x}~\it{a}~\sf{x}~\cdots~\sf{x}~\it{a}}} = 1
\) である事を使って、
\(a^b \times a^{(-b)}=a^{(b-b)}=a^0=1 \)
単純に分母と分子に同じ数のaが並ぶので、そのまま約分されて1になるだけ。
知っていればなんて事ないんだけど、ただマイナスの指数に慣れていないと少し特殊な感じがするらしい。
で、マイナスの指数について追記
マイナスの指数が表す数とその仕組み
指数部分に”-”(マイナス)を持つ数とその仕組み。先にいえば、分数(逆数)になる。例えば \( a^{-2}=\displaystyle\frac{1}{a^2} \)
さて、その仕組み。例えば、a-2がわからない値として始めてみる。
まず指数部分の足し算使って( 4=6+(-2)) をa4の指数に置き換えれば
- a4 = a6+(-2) = a6 x a-2
a-2 はわからないので、一旦そのままにして、a6 を分解すれば
- a4 = a6 x a-2 =(a x a x a x a x a x a) x a-2 ・・・ ①
ついでに、a4= a x a x a x a も分解すれば
- a4= a x a x a x a
=(a x a x a x a x a x a) x a-2
ここから、a-2を計算すれば、
- \( \require{cancel}a^{-2}=\displaystyle\frac{\bcancel{a~\sf{x}~\it{a}~\sf{x}~\it{a}~\sf{x}~\it{a}}}{\bcancel{a~\sf{x}~\it{a}~\sf{x}~\it{a}~\sf{x}~\it{a}}~\sf{x}~\it{a}~\sf{x}~\it{a}} =\displaystyle\frac{1}{a^2} \) ( <- これが、マイナスの指数が逆数になる仕組み。)
つまり、\( a^{-2}=\displaystyle\frac{1}{a^2} \) 。一般的には、\( a^{-b}=\displaystyle\frac{1}{a^b} \)、
ついでに指数をm-n とすれば
- \( a^{m-n}=a^m ~\sf{x}~\it a^{-n}=\displaystyle\frac{a^m}{a^n} \) <- 当然こっちの方が汎用性大
さて、元に戻ってお題の ”a0 =1” は、この式のm=nの場合。nをmに置き換えてみれば、
- \( a^{0}=a^{m-m}=\displaystyle\frac{a^m}{a^m} =1\) <- aが何であっても0乗は”1”
その他の補足:べき乗(指数)の見方と指数の四則演算の説明
指数の見方、四則演算(たし算、ひき算、かけ算、わり算)については以下で詳細に